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歌詞和訳 David Bowie – Boys Keep Swinging

1970s

79年に英7位を記録したヒットシングル。第13作アルバム Lodger 所収。
米国では同アルバムの Look Back in Anger が本作の代わりにシングルA面となった。

Boys Keep Swinging

(David Bowie, Brian Eno)

Heaven loves ya, the clouds part for ya
Nothing stands in your way
When you’re a boy
Clothes always fit ya
Life is a pop of the cherry
When you’re a boy
天は君を愛し、君の為なら雲も裂け
立ちはだかるものも無い
少年時代
服もいつだって似合っていて
人生ははじけるチェリー
少年の時は

When you’re a boy
You can wear a uniform
When you’re a boy
Other boys check you out
You get a girl
These are your favorite things
When you’re a boy
男の子なら
制服が着れて
少年時代
他の男の子達は君をチェック
女の子をゲット
こんな楽しい事がたくさん
それが少年時代

Boys, boys
Boys keep swinging
Boys always work it out
男の子
男の子はカッコ良く
いつもうまくやる

Uncage the colors, unfurl the flag
Luck just kissed you hello
When you’re a boy
They’ll never clone you
You are always first on the line
When you’re a boy
自分を解き放ち、その旗を翻すんだ
幸運がたった今君にキスの挨拶をしたよ
それが少年時代
君は二人といない
いつも列の先頭さ
少年の時は

When you’re a boy
You can buy a home of your own
When you’re a boy
Learn to drive and everything
You’ll get your share
When you’re a boy
男の子なら
自分の家だって買える
男の子なら
車の運転だって何だって出来るようになる
取り分がちゃんとある
男の子なら

Boys, boys
Boys keep swinging
Boys always work it out
男の子
男の子はいつだってカッコ良く
失敗なんてしない

(guitar solo)

共作者のブライアンイーノが開発した Oblique Strategies (= 間接的な戦略)の「演奏者を替える」という提案に従い、本作ではドラマーのデニスデイビスがベースを弾き、ギタリストのカルロスアロマーがドラムを叩いている。

uncage the colors = 軍旗をケージから出す→旗色を示す

こんな風に自分の色を出して、やりたい様にやんなさい、何の心配も無いよ、という少年賛歌。
ただ男優位の風潮に釘を刺している様に聞こえなくもない。

79年12月サタデーナイトライブ
https://vimeo.com/50019602

Life is a pop of the cherry → 貞操喪失
Other boys check you out → 男色

性的な言及だとしてこの2つのボーカルラインにNBCが消音を施した。
と、ネットには書いてあるけどこの動画で聴く限り消音は後者のみ。
だけどよく聴くと別の所で変更が加えられていた。

You get a girl → When you’re a boy

「女の子をゲット」もダメなんかい、と思ったらこれは赤のバッキングボーカルが間違えてるだけだった。

79年4月 The Kenny Everett Video Show

コメント

  1. かなっぺ より:

    pop of cherryは、はじけるチェリーじゃなくて、処女を奪う事の暗示って書いてましたよ。
    https://genius.com/David-bowie-boys-keep-swinging-lyrics

    • deni より:

      かなっぺさん ようこそ

      Reference to a woman loosing her virginity. The cherry is the “vagina” (her hymen, more specifically) and the pop is the act of breaking it with the introduction of man’s penis.

      お示しの所は仰る通り暗示であり、つまり比喩的の意味です(本文に「貞操喪失」という言葉で言及しています)。
      そして更にはこの投稿者(解釈者)が後半に示している事をも(同じく比喩的に)表し得るでしょう。

      Also, it can be an allusion to a fun and adventorous life, like: “life is a wonderful thing” or “life is cool and fun”, but the expression itself refers to a woman loosing her virginity.

      仮にこのラインを「人生とは処女を奪う事」と対訳してしまうと、翻訳者(解釈者)の側で原詞の意味範囲を恣意的に限定してしまう事になります。
      日本語話者にとっての「はじけるチェリー」が英語話者にとっての a pop of the cherry 程にその(原作者が言おうとしているであろう)イメージをあまねく伝え得るものでないとは思いますが、ここは苦渋の選択でこの文字通りの訳語を採用した次第です(もっとちゃんと文字通りにするなら「チェリーがはじける事」でしょうけど)。
      語(句)の多義性をふんだんに利用する作詞家はボウイに限りませんが、そんな表現に際し翻訳者として対訳にどの訳語を当てるべきかと悩ましい場面は少なくありません。
      それからお示しのサイトは私もよく参考にしていますが、投稿文は飽くまで聴き手による一解釈です(作者本人の弁(へのリンク)が載っている事もありますが)。

      ご指摘はご尤もかと存じます。ただ訳出の裏に以上の様な経緯がある事をご承知おき下されば幸いです。