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歌詞和訳 Stone Temple Pilots – Sex Type Thing コード

1990s

1992年発表のデビューアルバム Core 所収。93年にデビューシングルとして発表。

Sex Type Thing

(Music: Dean DeLeo, Eric Kretz, Lyrics: Scott Weiland)

Em


(verse 1)
F#m
I am, I am, I am
I said I wanna get next to you
I said I’m gonna get close to you
You wouldn’t want me have to hurt you too, hurt you too?
俺は、俺は、俺は
お前のそばに行きたいんだよ
密着してやるって言ってんだよ
乱暴されるのなんてお前はいやだろ?


F#m
I ain’t, I ain’t, I ain’t
A buyin’ into your apathy
I’m gonna learn ya my philosophy
You wanna know about atrocity, atrocity?
俺は、俺は、俺は
お前が感じてないなんてとても思えねえな
俺の哲学を教えてやろう
痛い目ってどういう事か知りたいだろ?


(chorus)
Bm D
I know you want what’s on my mind
I know you like what’s on my mind
I know it eats you up inside
I know, you know, you know, you know
俺が心に浮かべてるのが欲しいんだろ
好きなくせに
お前が後悔するのも
俺は全部お見通しだがな


I am a man, a man
I’ll give ya somethin’ that ya won’t forget
I said ya shouldn’t have worn that dress
I said ya shouldn’t have worn that dress, worn that dress
俺は男だ、力が強いんだぜ
お前に忘れられないことしてやるよ
そのドレスは着ない方が良かったのにな
そんなの着てるやつが悪いんだぜ


→(chorus)


E-F#-A
Here I come, I come, I come, I come
Here I come, I come, I come
さあ主役のお出ましだ


→(verse 1)
→(chorus)x2


E-F#-A
Here I come, I come, I come, I come
Here I come, I come, I come, I come
Em
Here I come, I come, I come, I come (x7)
今イクぞ、俺… イク…


You wouldn’t want me have to hurt you too, hurt you too?
俺がお前を傷付ける事になるのをお前は望まないだろ?

ん?否定文の後に付くのは too じゃなくて either なんじゃないの?と訝る向きに少し説明を。

 例) I don’t want it. You don’t want it, either.
   俺はそれを望まない。お前(俺と同じく)それを望まない

   I want it. You don’t want it, too.
   俺はそれを望む。お前は(俺と同じく)それを望むというわけではない

後者は部分否定の一種。
これを踏まえて詞に戻れば、俺はさて置きお前は… という言外のニュアンスが含まれている事が分かる。

want me to have to となるべきだが to は脱落している。

have to は「しなければならない」でなく「当然するだろう」の意。
ただこれは無くとも意味に大差は生じない。と言うより寧ろ字足らずを解消し節に乗せる為の調子合わせで差し込んでいるというのが私の考え。

buy into は、真に受ける、信じる、の意。
apathy はここでは sexual apathy(性的無関心)を言うのだろう。
learn はここでは teach の意。意味の上で通常の真逆であり、辞書にも載っていないが、ya(= you)を目的語として取っているのと文脈で何となく語感は掴めるだろう。

it eats you up inside = それは中でお前を食い尽くす→お前はそれを後悔する

ここまでの詞の断片と表題だけからでも、本作が強姦魔の独白の歌だろうと察しが付く。
作詞者スコットワイランド本人も、本作は Nirvana の Polly の様な反レイプソングだ、とSPIN誌に語っている。

但しここでは本作を22歳の時に書いた旨にも言い及んでおり、つまりテーマがカートコベインの真似や二番煎じではないと暗に伝えたい事がそこから窺える(彼らは共に67年生まれなので22歳時は89年で、Nevermind 即ちグランジ勃興より前)。ワイランドの然り気無い静かな、しかし外せぬ強い主張と言える。
また本作はワイランドの当時の恋人の実際の強姦被害が基になっているとの由。

詞に戻る。
want me have や ya の舌っ足らずは強姦魔の知能の低さを示す為の修辞かも知れない。

I am a man, a man
俺は男、男だぞ→強いんだぞ
→強姦魔の力の誇示

I said ya shouldn’t have worn that dress
お前はそのドレスは着ない方が良かったのになって言ってんだよ→そんなの着てるやつが悪い
→強姦魔の身勝手な言い分、転嫁

ただここだけ切り取ればこの考え方の1%は分からんでもないというのが正直な所。
駅の階段でミニスカートを押さえるのまでは構わない(その行為自体がマッチポンプみたいで滑稽ではある)が、「見てんじゃねーよ」に対しては「はいてんじゃねーよ」と思ってしまう。
それをミソジニーと謗らば謗れ。読者男女諸賢の批判を待つ。

Here I come, I come, I come, I come
これは I cum との両義だろう。
これをセクハラと騒がば騒げ。

何にせよ、ちゃんと読み解こうともしないでワイランドの詞には大して意味も無いと断じていた自身の浅はかさに今は只々恥じ入るばかり。

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