1973年発表の、英3位を記録したヒットシングル。
20th Century Boy
(Marc Bolan)
E
A
Friends say it’s fine, friends say it’s good
Everybody says it’s just like Robin Hood
E
A
I move like a cat, charge like a ram
Sting like a bee, babe I wanna be your man
E
A B
Well it’s plain to see you were meant for me, yeah
E
I’m your boy, your 20th century toy
ロビンフッドみたいだってみんな言ってる
俺は猫の様に動き、雄羊の様に突っかかり
蜂の様に刺す、ベイビー お前の男になりたいんだ
そう 分かりきった事 お前は俺のためのもの
そして俺はお前の男
お前の20世紀のおもちゃってワケ
Friends say it’s fine, friends say it’s good
Everybody says it’s just like Robin Hood
Fly like a plane, Drive like a car
Ball like a hen, babe I wanna be your man
Well it’s plain to see you were meant for me, yeah
I’m your toy, your 20th century boy
ロビンフッドみたいだってもう持ち切り
飛行機みたいに空を飛び、車みたいに地を駆け
雌鳥みたいに交わってお前の男になりたいのさ
はっきりしてるさ、お前は俺のものになる定め
俺はお前のおもちゃ、お前の20世紀の男なんだ
E
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your boy
Friends say it’s fine, friends say it’s good
Everybody says it’s just like Robin Hood
Move like a cat, charge like a ram
Sting like a bee, babe I wanna be your man
Well it’s plain to see you were meant for me, yeah
I’m your toy, your 20th century boy
ロビンフッドみたいだってもう持ち切り
俺は猫の様に動き、雄羊の様に突っかかり
蜂の様に刺す、お前の男になりたいんだ
明々白々 お前は俺のものになる為に生まれてきた
俺はお前のおもちゃ、お前の20世紀の男なんだ
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your boy
20th century toy, I wanna be your toy
20th century boy, I wanna be your toy
20世紀のおもちゃ、お前の男になりたい
20世紀のおもちゃ、お前のおもちゃになりたい
20世紀の男、お前のおもちゃになりたい
当時の日本盤の発売元、東芝EMI のスタジオでレコーディングされた。
ギターリフがガツンと強烈。サックスとの相性も抜群。
まんま題名を借りた漫画「20世紀少年」の映画の主題歌として日本でも有名。
charge はここでは、突進する、の意。サッカーのキーパーチャージはこれ。
meant は mean の過去分詞で、(運命的に)意味付けられた、の意。
you were meant for me はボンジョビが歌う You were born to be my baby とほぼ同義。続いて I’m your boy だから、これもあっちの I was made to be your man のトコと重なる。
一見双方の主題は似ている。が、マークボランにはあっちの様な深刻さは微塵も無く、軽妙。正に move like a cat って感じ。軽やかで奔放。このつかみ所の無さが彼にカリスマを与えているのだろう。
彼の他のヒット曲にも言える事だが、コード進行は至ってシンプル。もっと言えば、本作の歌い出しは Telegram Sam とほぼ一緒(コードも共にA)。しかし単調さを感じさせない。否、単調すら魅力と言うべきか。
コードにテンションやサスペンションが無くとも、ボランの声や存在自体がそんな猪口才なものなど遥かに超越した滋味を曲に与えている。すると聴き手は、もっと何か聞かせてくれるんじゃないか、出してくれるんじゃないかと、こちらから彼を求めて追いかける。しかし、さらりとかわされる。で、また追う… これがカリスマの定義と言っても差し支え無いと思うが如何。
しかも彼の場合、若年の大衆が熱狂し信服するだけのロックスター的カリスマにとどまらない。同世代の同業者も彼に惚れ込んだ。ボウイにエルトンジョン。リンゴスターは彼の映画を撮った。
ball は動詞で、性交する、の意。
1番では主語が I で ram(去勢していない雄羊)が登場するので男性に関する記述。
2番には主語は明記されていないが hen(雌鳥)が登場するので女性に関する記述。
女性(女体)を車に例える隠喩はボランの十八番。GN’R がカバーした Buick Mackane なんかはモロ。
そう言やRCの「雨上がりの夜空に」も車(なぜかポンコツ)だ。忌野のケバい化粧はストーンズというよりグラムの影響か。
大して意味も無い歌詞だと言ってしまえばそうかも知れない。
性行為のメタファーを散りばめた軽妙(軽薄)な独白。起承転結など無い。いや、起はあるか。
しかしどんな文句であれひとたびボランの口から滑り出るとその旋律は言語の矮小な殻なぞいとも簡単にブチ破り、果てし無いイメージを我々の脳ミソに植え付ける。
(ビスコンティによるプロダクションの貢献も勿論あるだろうが)
T. Rex はボウイやロキシーミュージックと並び称されるグラムロックの代表格だが、glamorous(グラマラス)という形容はボランにこそ相応しく、もっと言えば彼を説明すべく新造されたジャンル名なのだろう。
詞が所々差し替えられたカバー版
原版より少し早いテンポのせいもあろうが、歌っているというより歌わされている感じ。正直いまいち(私はボウイファンではあるが…)。
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