歌詞和訳 The Police – Wrapped Around Your Finger コード

Synchronicity,ポリス

83年発表の、5作目にして最後のアルバム Synchronicity 所収。英7位、米8位(84年)のヒットシングル。

Wrapped Around Your Finger

(Sting)

Am Em7 Am G
You consider me the young apprentice
Caught between the Scylla and Charybdis
Hypnotized by you if I should linger
Staring at the ring around your finger
身動きも取れず、君の指にはめられた
リングをじっと見つめようものなら
完全に虜になってしまう様な
僕をそんな若造だと思っている君

I have only come here seeking knowledge
Things they would not teach me of in college
I can see the destiny you sold
Am Em7 Am
Turned into a shining band of gold
僕がここに来たのは他でもない
学校じゃ教わらない事が知りたかったから
君が見放した運命と引き換えに輝く金の指輪を
手に入れたんだって事も僕はお見通し

G FM7
I’ll be wrapped around your finger
I’ll be wrapped around your finger
Em Dm7
君の意のままになってしまうのだろう
されるがままに

Mephistopheles is not your name
I know what you’re up to just the same
I will listen hard to your tuition
You will see it come to its fruition
君はメフィストフェレスみたいな悪魔じゃない
でもたくらんでる事は悪魔そのもの
僕は君からきっちり学ぼうと思う
その成果を君は思い知る事になるだろうね

I’ll be wrapped around your finger
I’ll be wrapped around your finger
君の意のままになってしまうのだろう
されるがままに

Am Em7 FM7 G
Devil and the deep blue sea behind me
Vanish in the air, you’ll never find me
I will turn your face to alabaster
Am Em7 FM7
When you’ll find your servant is your master
僕を苦しめた悪魔も深海もすっかり
消え去ったから、もう今までの僕じゃない
自分のしもべが実は主人だったと分かったら
君は血の気も引いてしまうだろうね

G FM7
You’ll be wrapped around my finger
You’ll be wrapped around my finger
You’ll be wrapped around my finger
今度は僕が君を操る番だ
僕の意のまま

apprentice = 徒弟、初心者

between the Scylla and Charybdis
スキュラとカリュブディスは共にギリシア神話に登場する怪物で、それらに挟まれ進退窮まった状況(dilemma)を表す成句。「前門の虎、後門の狼」と同義。
似た意味を表す成句は他にもいくつかある。

 on the horns of a dilemma
 between a rock and a hard place
 between the devil and the deep blue sea

お気付きの向きもあられようが、最後のは、本作の第4バースに流用されている。
2番目のはストーンズの歌の表題にもなっている。
前に来る動詞(過去分詞)は、こっちが caught に対し、ストーンズのは stuck だが、be動詞が来たりもする。

hypnotize = 催眠術(hypnosis)をかける、魅了する
後者の意味で、本作に限らず、色んな歌手の色んな歌詞や表題によく使われる言葉。
どうやらこの言葉自体に魅力がある様です。

linger = 居残る

満を持して、表題の文言がまんま出て来るサビ
I’ll be wrapped around your finger
これは、言いなりになる、という(比喩的な)意味を持つが、原義は
こんな感じ?wrap
指輪(the ring around your finger)の如く、どこへ行くにもお供をさせられる、てな事か(要ガリバートンネル)。

メフィストフェレスはドイツのファウスト伝説に登場する悪魔。

up to = (よくないこと)に取りかかって、をたくらんで
 He is up to something no good. 彼は何かよからぬ事をたくらんでいる。

主人公が求めるものとは逆に college で教わる様な事を言うと、what you’re up to は know の目的語で、続く just the same は to be補語の to be が省略された形。
文語(的表現)では、know は目的格補語を取る。

tuition = 授業(料)
fruition = 結実(< fruit)
意地悪な見方だけど、この二つは脚韻ありきで選んだ言葉の様な…

第4バースでは歌メロは変わらぬもののコード進行が変わる。
それまで大人しく言いなりになっていた主人公が「悪魔」の授業を修了し、決然と相手に対峙。
そんな主人公を後押しするかの様にコードが上昇していく。復讐のコード進行とでも呼ぶべきものか。
それまで鳴りを潜めていたスネアも、主人公の決心の固さを表すが如く強打される。

Devil and the deep blue sea behind me
Vanish in the air, you’ll never find me
先述の通り、悪魔と深海は成句からの借用で、vanish の主語。
但し、言いなりだった過去の主人公が苦境を脱する事で消え去った、という取り方も出来るので、I が隠された主語かも知れない。

alabaster = 雪花石膏
これも master ありきで探し当てた言葉の様な…
これ以上野暮な勘繰りはヤメときましょう。

When you’ll find… の所、公式の歌詞にも Then you’ll find… と載っているが、実際の歌唱は when。
曰く、自分の本当の姿を知ったら、失色して石膏像みたいに固まってしまうだろうね。
ここは肝だからか、servant と is をはっきり分けて歌っている様に聞こえる。

果たして、I と you が入れ替わり
You’ll be wrapped around my finger

この形勢逆転の決めゼリフ、you に対する語りかけの体裁を取ってはいるが、主人公の独白の様な気もする。
だとすれば、自身の溜飲を下げる事は主眼ではなく、ただの冷たい復讐をする意志は無い。

主人公の語りは前半から逆転を臭わすものだったので、第1、2サビがもし、
I’ve been wrapped around your finger だったら、話の順序がより分かり易い気がする。
でもこの辺も、作者(主人公)の真意と関係する、有意な表現なのかも。

作者スティングは自作品について説明することを厭わないタイプの人。
ただ本作に関しては、alchemical(錬金術の)や sorcerer(魔法使い)、psychic(超能力者)などという言葉を持ち出して語っているので、いまいち真意が掴み難い。
捨てた運命が金の指輪に変わった、という件も何だか分かった様な分からん様な…
それこそ錬金術の描写なのか。

コープランドだけでも見てられる。
頭のきっかけはベースのグリス?
ほんで鉄琴と思いきや、あのちっちゃいシンバルは何?

Synchronicity,ポリス

Posted by deni