1969年に発表され翌70年に世界9ヶ国で1位を記録したメガヒットシングル。
本国オランダでは3位止まり。日本では2位。
Venus
(Robbie van Leeuwen)
B7sus4 Em A Em A
Em A Em A
Was burning like a silver flame,
Em A Em A
The summit of beauty and love,
Em A Em
And Venus was her name.
Am D Am D
She’s got it, yeah, baby,
Em A Em A
She’s got it.
C7 B7sus4
Well, I’m your Venus, I’m your fire
Em A Em A
At your desire.
C7 B7sus4
Well, I’m your Venus, I’m your fire
Em A Em A
At your desire.
銀色に輝く
美と愛の極致
その名もビーナス
彼女はそんなにも魅力的
そう、輝いているの
そして、私があなたのビーナス、あなたの炎
お気に召すまま
私こそあなたのビーナス、燃える炎
あなたの思うがまま
Making every man mad.
Black as a dark night she was,
Got what no one else had. wow!
男は皆イチコロ
暗黒の闇夜の様でもあり
誰にもない一面がある
She’s got it.
Well, I’m your Venus, I’m your fire
At your desire
Well, I’m your Venus, I’m your fire
At your desire
そんな一面もある
そして、私があなたのビーナス、あなたの炎
お気に召すまま
私こそあなたのビーナス、燃える炎
あなたの思うがまま
Ah-ah-ah-ah-ah-ah-ah
Ah-ah-ah-ah-ah-ah-ah
She’s got it.
Well, I’m your Venus, I’m your fire
At your desire.
Well, I’m your Venus, I’m your fire
At your desire.
輝いているの
そして、私があなたのビーナス、あなたの炎
お気に召すまま
私こそあなたのビーナス、燃える炎
あなたの思うがまま
イントロでギターが B7sus4 というコードをジャカジャカと鳴らす。
(A Hard Day’s Night は G7sus4 で、ド頭に一発ジャーン)
この衝撃的な響きは、加入したてのボーカル Mariska Veres の容姿から受ける印象に相通ずる。ロマ出身の父を持つ彼女は我々から見てとてもエキゾチックな魅力に満ちているが、本国でもそれは同じだったろう。
ギタリストで作者のファンレーベンは彼女の魅力をそのまま詞と曲で表現する事に成功。一方聴き手は聴覚のみならず視覚的にもヤラれてしまい、これ程の世界的メガヒットとなったのだろう。
英語が母語でないからか、top と love、eyes と was を同韻語と見なしている節があったり、weapon were という語法の誤りも見られるが、それらが却って聴き手のエキゾチシズムを更に刺激するのかも知れない(意図的な工夫だったとしたらファンレーベンは相当な策士)。
下のバナナラマ(英国人)は行儀良く weapons were とやっている。
ただそもそも倒置文と見なせば非文とは言えまいか(Her crystal eyes were…)。
The summit of beauty and love
Venus(ウェヌス)はローマ神話の美と愛の女神。
at your desire ≒ at your command[mercy] = 思うままに、望み通り
日本語の常套句に引っ張られて、欲望に火を点ける、なんて考えてしまいそうだが、
I’m your fire, (I’m) at your desire
と区切るべきだろう。つまり「あなたのお望み通り」。韻律も良い(fire/desire)。
もし、I’m a fire at your desire.
であれば、私はあなたの欲望を燃え上がらせる炎、となろうか。
ま、どっちにしても、お望み通り、好きにして、なんていう罪作りな殺し文句を簡単に口にしてはいけません(余談)。
そして、銀色の炎(silver flame)の様に燃えていたかと思ったら、今度は暗黒の闇夜(black as a dark night)。
ビーナスの魅惑の多面性。
このビデオもいい(でも何かサブリミナルみたいなのがある)
左利きのドラマーが叩くスネアは2個、タム1個にフロア無し… 持ってくんの忘れた?あれじゃギターソロの後のフィルは鳴るまい。
イタリアのテレビ番組(2002年)
https://youtu.be/rJXnirJjS7s
伊でも1位と大ヒットだったからか皆ノリノリ。30年以上前の原盤に合わせた口パク当て振りだけどなぜか口パク感は余り感じない。ギターは別人?
随分太っちゃったボーカルのフェレスは2006年、59歳でこの世を去る。
動画消失につき差し替え
こちらは(多分)ドイツのテレビ番組
バナナラマ版
86年に7ヶ国で1位と、こちらも大ヒット。
長山洋子版
原曲というよりバナナラマ版のカバー。86年、あっちが米1位になった直後に発表。彼女の最大のヒット曲。これも当時よく聞いた。訳詞でも何でもないこの無理やり華美に仕立てた様な日本語詞がバブル前夜の世相を反映している。
Jackson Sisters – I Believe in Miracles(73年)
このオブリガート、Venus へのオマージュ?
で、モーニング娘。(99年)
これが上の影響なのは間違い無い。ダンス☆マンだし。
追記
口パク当て振り無しのライブ映像は初めて見た!
高音が出しづらそう。でもギターソロがイカしてる。
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