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歌詞和訳 Cyndi Lauper – She Bop コード

1980s

83年発表のソロデビューアルバム She’s So Unusual 所収。米3位を記録したヒットシングル。

She Bop

(Cyndi Lauper, Stephen Broughton Lunt, Gary Corbett, Rick Chertoff)

A C D A C A A C D A C A
Well I see ‘em every night in tight blue jeans
A C D A C A A C D A C A
In the pages of a Blueboy magazine
Dm
Hey I’ve been thinking of a new sensation
G
I’m picking up the good vibrations
A C D A C
A A C D A C A

Oop she bop she bop
そうね夜な夜なゲイ雑誌をめくっては
ピチピチブルージーンズの男達を眺めてるわ
ずっと新しいセンセイションの事が頭にあって
ごきげんなバイブレイションを感じ取ってるの
女の子だから楽しくやるのよ

Do I wanna go out with a lion’s roar?
Nah I wanna go south and get me some more
Hey they say that a stitch in time saves nine
They say I better stop or I’ll go blind
Oop she bop she bop
ライオンみたいに吠えて街に出たいかって?
いや、下に行ってもうちょっと楽しんでいたい
今日の一針明日の十針だって言うでしょ
やめないと目が見えなくなるって言われるけど
女の子だから楽しくやるのよ

A C D A C D Am7

Dm
She bop he bop a we bop
C Am7
I bop you bop a they bop
G E7
Be bop be bop a lu bop
C Am7
I hope he will understand
Dm
She bop he bop a we bop
C Am7
I bop you bop a they bop
G E7
Be bop be bop a lu she bop
A C D
A C A

Oh she did it she bop
A C D A C A
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーバ
分かってもらえないかな
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーシバ
あー楽しんじゃった

(interlude)

Hey hey they say I better get a chaperone
Because I can’t stop messing with the danger zone
Hey I won’t worry and I won’t fret
Ain’t no law against it yet
Oop she bop she bop
やばいところをいじるのがやめられないから
私には付き添いが必要だって言われるけど
そんなの気にしない気にしない
まだそれを禁じる法律なんてないでしょ
女の子だから楽しくやるだけ

She bop he bop a we bop
I bop you bop a they bop
Be bop be bop a lu bop
I hope he will understand
She bop he bop a we bop
I bop you bop a they bop
Be bop be bop a lu she bop
Oh she did it she bop
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーバ
分かってもらえないかな
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーシバ
あー楽しかった

She bop he bop a we bop
I bop you bop a they bop
Be bop be bop a lu bop
I hope he will understand
She bop he bop a we bop
I bop you bop a they bop
Be bop be bop a lu she bop
Oh she did it she bop
Oh she did it
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーバ
分かってもらえないかな
女も男もみんなで踊って
アタシもアンタもあのコらも楽しんで
ビーバッパルーシバ
あー楽しかった
あー楽しんじゃった

bop = bebop = ビーバップ(を踊る)
で、これは表向きの意味。
ロケンロール初期1956年の名曲へのオマージュでもあろう。

Gene Vincent and His Blue Caps

Blueboy
米国の月刊ゲイ雑誌(1974-2007)。

本人が主役を演じるビデオ中にも裏のメッセージ、即ち女性解放の主張を仄めかす描写が散見。

1:01 雑誌
BEEFCAKE = 筋肉隆々の男(の写真)
実在の雑誌 Blueboy を登場させるよりもこっちの方がファンシー。

good vibrations
日本語にもなったバイブス(vibes)の元はビーチボーイズ曲(と言われる)。

1:18 バイク
そしてその vibration の原義は振動。これが暗に意味する事柄は… お察しの通り。

1:32 SWAT
Special Weapons And Tactics 特殊部隊の車両、と思いきや、Suburban Wives Against Transgressors (違犯者に立ち向かう郊外の婦人)の文字。
Girls Just Want to Have Fun のビデオにも出演したシンディローパーの母親、そしておば3人がヘルメットにカーラーを付けてその構成員を演じている。

go out
go south

行末の roar/more と共に韻を踏むこの2つのラインは、出回る詞では yeah(= yes) で接続されている(出かけて、そうそして南に行って楽しみたい)。
ところが実際は nah(= no) と歌われている。
すると go south は、南へ向かう、という文字通りの表の意味を捨て、give somebody oral sex という裏の性的な描写に変わり得る。つまり、出かけはせず(南=)下の方に行ってゴニョゴニョして楽しみたい。

They say I better stop or I’ll go blind
やり過ぎたらアホになる、と我が国で言われる類のヤツ。

1:44 ビンゴ
Uncle Siggy → Sigmund Freud = ジークムントフロイト
MASTERBINGO → これもお察しの通り masturbation を仄めかしている。

2:39 看板
soft shoulders
表 = 未舗装の路肩
裏 = 乳房

で、medium soft shoulders… ちょうどいい柔らかさ?

2:40 ガソリンスタンドの看板
FILL’ER UP = fill her up = 満タンにしてくれ
これも何だか、彼女を満たして、みたいな裏の意味を勘繰ってしまう。
her = 車 (乗り物は女性扱い)

2:45 給油機
油種でなく、GOOD X, BETTER XX と表示。
キャノピーから下がるのは SELF SERVICE (自分で)のサイン。そして最高グレードは NIRVANA XXX (昇天)!
米国のガソリンに3種類(regular, plus, premium)のグレード(オクタン価)があるのは事実。

messing with the danger zone = masturbation
これがどのゾーンを指しているかは… これまたお察しの通り。

Ain’t no law against it yet
無論、自慰行為は現行法規に抵触しない(公衆の面前でなければ…)。

自慰という日本語自体も実に婉曲で politically correct な言い回しではある(いや知らんけど)。
ただ慣用されるにつけそのオブラートは徐々に剝がれていくから今や婉曲とすら言えないかも(どないやねん)。
これに対応する英語は self‐consolation となるが、こっちは文字通り自身を精神的に慰める事を指す場合の方が多そう。

Oh she did it she bop
ここを Oh she do she bop と表記しているものが殆どだが、she did it と歌っている(一番最後も)。

何を隠そうワタクシも今の今まで本作が female masturbation を暗に歌っているなんて全く知りませんでした。
楽しそうなダンス曲だけど、Dmに始まるサビは何だか不思議な哀愁を運んで来るなあと。
ではローパーは女性の(性的な)解放の実現の難しさを切ない歌で表現しようとしたのだろうか。

コメント

  1. さる より:

    この曲がヒットしていた80年代初頭~半ば過ぎ、ちょうどニューヨーク市マンハッタンに仕事で駐在しておりました。
    ニューヨークはクィーンズの外では、生まれてこのかた一日も生活したことがない生粋のニューヨーカーである友人がこの曲を聴いていたわたしに向かって、「お前、歌詞の意味判って聴いてるのか?」と質問してきました。bop という「動詞」を、be bop みたいな「形容詞」または「副詞」の延長として軽~く解釈していたわたしに、「masturbate の意味だ。恐らくNYCだけで通ずるスラング。」と教えてくれたのはこの男でした。
    それから歌詞のほうぼうに合点がゆくようになり、且つ歌全体の意味も、わたしにとってジワリ変容していきました。なんだか悲しい歌ですよね。コード進行もそれを物語ってる気がします。
    レーガン大統領が登場するまでの80年代、日本など経済新興国の勢いに押されて、アメリカ全体が今後の進むべき道・方角をなんだか見失っていた感じがしていた時代でした。The Roches の歌と皮肉なその歌詞とが、NYCで局所的にしかし熱狂的に支持されていたのが、それをよく現していました。そののち合衆国は、PCやネット等のIT技術を起爆剤にして、90年代をとおして国全体が大変貌してゆきます。懐の深い国と民族である、と改めて思い知らされたことでした。

    • deni より:

      さるさん ようこそ

      レーガン以前というとカーター民主党政権ですね。レーガンは共産主義の本質を喝破して啓蒙していましたが、40年経っても似非リベラルは健在です。
      クイーンズがあるロングアイランドの州立大生だったのが90年代なので僕は一世代下かと存じます。今は恐らく市外の者にもそのbopの比喩的意味は分かるのでしょうが、当時は市内の隠語だったんですね。ローパーのNYerとしてのアイデンティティの表れの様にも感じます。
      貴重なお話を教えて下さりありがとうございました。