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歌詞和訳 Nirvana – Floyd the Barber コード

1980s

1989年発表のデビューアルバム Bleach 所収。
ドラムはデイルクローバー。弦半音下げ。

Floyd the Barber

(Kurt Cobain)

E D# (x8)

E D# E D#
Bell on door clang, come on in
Floyd observes my hairy chin
Sit down chair, don’t be afraid
Steamed hot towel on my face
ドアのベルが鳴る、どうぞお入り
フロイドが髭の伸びた俺の顎をジロジロ
椅子に掛けな、怖がるこたあ無い
熱い蒸しタオルが俺の顔に

C G# B G
C G# B G
I was shamed
I was shamed
I was shaved
恥ずかしい
辱めを受け
剃られた

Barney ties me to the chair
I can’t see, I’m really scared
Floyd breathe hard, I hear a zip
Pee-pee pressed against my lips
バーニーが椅子に俺を縛り付ける
周りが見えない、マジ怖え
フロイドの息が荒くなり、チャックを下げる音
ちんちんが俺の口に押し当てられる

I was shamed
I was shamed
I was shaved
恥ずかしい
辱めを受け
剃られた

(interlude)

I sense others in the room
Opie, Aunt Bee, I presume
They take turns and cut me up
I die smothered in Andy’s butt
他にもいやがるな
オウピーにビーおばさんか
奴らに代わる代わるこき下ろされ
俺はアンディのケツで窒息死

I was shamed
I was shamed
I was shaved
恥ずかしい
辱めを受け
剃られた

Floyd を Freud(フロイト)と混同し本作と精神分析を結び付ける解釈がある様だが当然そんな歌ではない。
床屋のフロイドを始め詞中の固有名詞は全て人気TVコメディ The Andy Griffith Show (メイベリー110番:米国60-68年、日本64-65年放映)からの流用。

Floyd the Barber

過日の大統領選結果分析で頻出したキーワードでもある rural America (アメリカの田舎)の古き良き日々を描くこの物語はしかし、作者カートコベインのアルゴリズムを通り、陰鬱悲惨な歌と成って出力される。
クリスチャンの白人のみが登場する politically correct な描写に、宗教や人種などの厄介な問題を捨象した純粋培養の嘘臭さを嗅ぎ取っていたのだろう。彼が故郷アバディーンにメイベリーの平和な風景を見なかったのは言わずもがな。
都会人の漠たる郷愁に訴える設定や都会の論理が生み出す表現などには、農林水産の鄙 rural Japan に生まれ育った私も失笑を禁じ得ぬ事が少なくない(余談)。
コベインが死んだ時についていたTVにこの番組の再放送が映っていたというのも都会のメディアの話の種(= 飯の種)にはなったのだろう。

もし彼が生きていれば今回の大統領選ではサンダース(民主、今は無所属)→トランプ(共和)の”double voter”になっていたのでは。
何せアクセルローズがあからさまな反トランプだったし…

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