1971年発表の第6作アルバム Electric Warrior 所収。英1位を記録したヒットシングル。米国版は表題を Bang a Gong (Get It On) に変更。
Get It On
(Marc Bolan)
E
Well you’re dirty and sweet
A E
Clad in black, don’t look back and I love you
A E
You’re dirty and sweet, oh yeah
Well you’re slim and you’re weak
You’ve got the teeth of the hydra upon you
You’re dirty sweet and you’re my girl
そんなお前が大好きさ
猥雑で優雅
細くて華奢だが
ヒュドラーの牙が生えている
淫らで優しいお前は俺の女
G A E
Get it on, bang a gong, get it on
Get it on, bang a gong, get it on
Well you’re built like a car
You’ve got a hub cap diamond star halo
You’re built like a car, oh yeah
Well you’re an untamed youth
That’s the truth with your cloak full of eagles
You’re dirty sweet and you’re my girl
ホイールキャップにダイアモンドの星が輝く
体はまるで車
じゃじゃ馬のお前
そうさ、マントに鷲を忍ばせ
猥雑で優雅なお前は俺のモノ
Get it on, bang a gong, get it on
Get it on, bang a gong, get it on
Well you’re windy and wild
You’ve got the blues in your shoes and your stockings
You’re windy and wild, oh yeah
Well you’re built like a car
You’ve got a hub cap diamond star halo
You’re dirty sweet and you’re my girl
靴とストッキングの中に憂いをたたえ
風みたいでワイルド
車みたいな体つき
ハブキャップがダイアモンドみたいに輝く
下品で上品なお前は俺の女
Get it on, bang a gong, get it on
Get it on, bang a gong, get it on
Well you’re dirty and sweet
Clad in black, don’t look back and I love you
You’re dirty and sweet, oh yeah
Well you dance when you walk
So let’s dance, take a chance, understand me
You’re dirty sweet and you’re my girl
そんなお前が大好きさ
猥雑で優雅
舞う様に歩くお前、じゃあ一緒に踊ろう
やってみなよ、分かるだろ
淫らで優しいお前は俺の女
Get it on, bang a gong, get it on
Get it on, bang a gong, get it on
Take me
For a meanwhile I’m still thinking
しばらく、俺はまだ考えてる
clad = 古語における clothe(着る)の過去分詞、つまり、身にまとった、の意。
don’t look back を、振り返るな、としたプロの翻訳者の対訳を見た事があるが誤訳だろう。
正しくは、dirty からここまで、you の性質を叙している。つまり、
(you are) clad in black, (you) don’t look back (お前は)振り返りもしない
で、and I love you そんなお前が好き、となる。
ヘラクレスとレルネのヒュドラ
キングギドラ このドラはヒュドラから来ている(多分)
ヒュドラ(或はヒュドラー)は、古典ギリシア語で水蛇を意味する、ギリシア神話に登場する怪物。
この3行も you を描写。弱々しい外見とは裏腹の、内に秘めたる強さを表現。
連結形の hydro は水に関わるもの全般を表す。(ハイドロプレーニング現象など)
水素の元素記号のHもここから来ている。
面倒臭い事に、ラテン語由来の aqua というのも水。(アクアラング、アクアリウムなど)
ハイドロプレーニングはアクアプレーニングとも言うそうな(メンドくせー)。
halo = 後光
ハレーション(halation)の語源でもある。
彼女が身に着けるアクセサリを車のピカピカのホイールキャップに準えている。
dance はドンス、chance はチョンス、に近い音に聞こえる。
ボランはロンドン生まれ。この発音、何なんだろ… (仏語っぽい?)
追記
ベストヒットUSAに出演したハワードジョーンズが同じ発音でドンスと言っていた。彼はイギリス南部のサウサンプトン出身。
Top of the Pops (1971)
テレビ番組に出演。歌前の叫びは生声だが、後は口パク当て振り。
Elton John がピアノを担当(勿論当て振り)しているが、スタジオ音源のピアノ(と言っても、グリスダウンのみ)は Rick Wakeman が弾いている。
当時、金に困っていたウェイクマンは、録音スタジオにやっては来たものの、この曲にピアノは要らない旨をプロデューサーのビスコンティに告げる。ならばグリスだけでもと勧められるが、それなら自分でなくてもと固辞したところにマークボランが、家賃を稼ぎたいだろ?と言うので、グリスだけ録音し、9ポンドを得たそうな。
リフの元ネタ
エンディングの詞 For a meanwhile I’m still thinking もここから流用。
The Power Station
コメント