歌詞和訳 David Bowie – Starman コード

T. Rex,Ziggy Stardust,デヴィッドボウイ

1972年発表の第5作アルバム The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars 所収。

Starman

(David Bowie)

Bb FM7 Bb FM7

Gm
Didn’t know what time it was, the lights were low
F
I leaned back on my radio
C
Some cat was laying down
C7
Some rock 'n’ roll, lotta soul, he said F Ab Bb
Gm
Then the loud sound did seem to fade
F
Came back like a slow voice on a wave of phase
C
That weren’t no DJ
C7
That was hazy cosmic jive A G
何時頃かは分かんないけど薄明かりだった
椅子に身を預けてたらラジオから
どこかのDJがかけたロックンロールが聞こえてきて
ソウルたっぷり、とか言ってた
そしたらその大きな音が段々小さくなっていって
入れ替わりにゆっくりしゃべる様な声に
チューニングが合った
それはDJの声なんかじゃなくて
宇宙から聞こえてくる何かカッコいい音だった

(chorus)
F Dm
There’s a Starman waiting in the sky
Am C
He’d like to come and meet us
C7
But he thinks he’d blow our minds
F Dm
There’s a Starman waiting in the sky
Am C
He’s told us not to blow it
C7
Cause he knows it’s all worthwhile, he told me
Bb Bbm
Let the children lose it
F D7
Let the children use it
Gm C7
Let all the children boogie
あの空で待ってるのはスターマンだ
僕らに会いに来たいみたいだけど
僕らがド肝を抜かれないか心配してる
空のスターマンが
このチャンスをふいにするなと言う
とても大事だからと、こんな事も言ってた
子供達には押し付けないで
使えるものは使わせてやってくれ
みんな好きに踊ったらいいのさ

Bb F C F Bb F C

I had to phone someone so picked on you
Hey, that’s far out so you heard him too
Switch on the TV
We may pick him up on channel two
Look out your window, I can see his light
If we can sparkle he may land tonight
Don’t tell your poppa
Or he’ll get us locked up in fright
誰かに電話で伝えなきゃって思って君にした
ね、あれってスゴかったから君にもあの声が聞こえただろ
テレビつけてみて、2チャンで彼が見れるかも
窓の外を見てみな、彼の光が見えるよ
もし僕らもキラキラ光る事が出来たら
スターマンも今夜降りて来るかもね
君の父さんには言っちゃダメだよ
驚いて僕たちを家に閉じ込めちゃうから

→(chorus)(chorus) Bb F C F…

69年の Space Oddity (英5位)以来の3年振りの悲願のヒット(英10位)となったアルバム先行シングル。
つまりボウイはその3年間、シングルヒットに関して一般にはロケットに便乗した一発屋だった。
そんなイメージを払拭するかの如く、このスマッシュヒットを皮切りに、Ziggy の快進撃が始まる。

ヒットのきっかけと目される英TV番組 Top of the Pops への出演
(BBC One による放映だから channel two でなく channel one)

前年の T. Rex の#1ヒット曲をシレッと歌詞に差し込んでいる。

Get It On rock 'n’ roll, he said

ここを変えてんなら channel two も one にすりゃ良かったのに(大きなお世話)。
ボウイの歌は生で、演奏は当て振りだけど、音源は原盤とは違う様な…

では逐語的に…
I leaned back on my radio

このラインはずっと、寄っかかってラジオを聞いてた、という風に何となく一つの文と捉えていたが、

I leaned back.(ピリオド) リラックスしていた
On my radio some cat… するとラジオから…

という分け方が正解だろう。
low と radio の押韻の為にこんな配置になったと察する。
当時でもラジオはかなり小型化されていたから、寄っかかったら背中が痛い筈…

some cat は Ziggy Stardust の歌詞にも出て来る。
カッコいいヤツ、くらいの意味で、ここではラジオのDJを指している。
ボウイは猫好きなのか。

bowiecat

laying down は playing くらいの意。DJがロックをラジオでかけていた。
自動詞の lie(横たわる)に対し、lay は他動詞(横たえる)。英語話者でも混用するヤツ。

wave of phase
この言い回しはボウイがテキトーに作ったものでは、などと邪推。
いかにもラジオっぽい、電子工学的な響きの wave と phase(位相)なんていう言葉を選んで fade との押韻ありきでテキトーにくっ付けて、スターマンが周波数を合わせてラジオを乗っ取る様を表わそうとした表現。

サビ前に、宇宙から遠隔チューニングでもする様な、モールス信号みたいな音のオブリガートが入る。
きっとこれがスターマンの hazy cosmic jive の音。

そしてサビ。
オズの魔法使の Over the Rainbow (虹の彼方に)と同じ、印象的なオクターブジャンプ。
この超有名な歌を思い浮かべたのは私だけではなかろう。

far out は、ボウイだけでなく色んな歌の詞に登場する out of sight と同様に、程度の途方も無さを表す原義から派生して、イカした、という意味になった言葉。

スターマンの登場に興奮した少年が居ても立ってもいられず、その興奮を共有すべく友達に電話。
そして曰く、
Don’t tell your poppa 親には内緒だよ
… といった現代のおとぎ話の様なお話。

子供騙しの夢物語と言ってしまえばそれまで。
実際 poppa 世代にはそう取った者も多かった事だろう。
歌手のレコードを買ってくれるお客さんは若年。ロックなら尚更。
然りとてただそれに阿るに非ず、子供(若者)達を委縮させぬよう彼らに理解を示そう、自由にさせてやろう、というが本作の主眼。
Changes 等にも通底するこの手のテーマはきっとボウイが T. Rex のマークボランに倣ったものなのだろう。
boogie と言えばボランだし…