1982年発表の第8作アルバム The Nylon Curtain の開始曲にして、米17位を記録したヒットシングル。
Allentown
(Billy Joel)
C D G x3
Am7 D G
And they’re closing all the factories down
Em A Bm
Out in Bethlehem they’re killing time
F#m Em
Filling out forms
D A
Standing in line
工場は全て閉鎖される事になった
ベスレヘムの方では、する事もなく
用紙に書き込んでは
列に並ぶ人達の姿
Spent their weekends on the Jersey Shore
Met our mothers at the USO
Asked them to dance
Danced with them slow
Em7 A D
And we’re living here in Allentown
週末はニュージャージーの海岸で過ごした
母親との出会いはUSOの催し
ダンスに誘い
スローダンスを踊ったものだった
そんなアレンタウンで暮らしている
Am7 D Em Bm C D
And it’s getting very hard to stay
居心地はとても悪くなっている
C D G x3
For the Pennsylvania we never found
For the promises our teachers gave
If we worked hard
If we behaved
未だ見ぬペンシルベニアを
そして教師が言っていた
努力すれば、行儀よく振舞えば
報われるという約束事を
But they never really helped us at all
No they never taught us what was real
Iron and coke
And chromium steel
And we’re waiting here in Allentown
実際に役に立ったためしはありもしない
現実とは何かを教わりはしなかった
鉄やコークス
クロム鋼の事も
それでもこのアレンタウンで待っている
And the union people crawled away
組合員も逃げ出して行った
F G A#
To get at least as far as their old man got
F G F
But something happened on the way to that place
F G C
They threw an American flag in our face
父親が到達した所までは行こうと随分と頑張った
しかしその途中で何かが起こる
アメリカ国旗を顔に投げつけられたのだ
C D G x3
Am7 D G
And it’s hard to keep a good man down
Am7 D Em Bm C D
But I won’t be getting up today
強い意志を持った者はたいてい立ち上がるもの
だけど今日は私も起き上がれなさそうだ
C D G C D
F G F
F G A#
F G F
F G C
C D G C D G
Am7 D G
And we’re living here in Allentown
それでもこのアレンタウンで生活している
作者 Billy Joel が育ったNY州ロングアイランドの街 Levittown が本作の当初の表題だったが、テーマを鉄鋼の街の窮状に定めた事でペンシルベニア州の Allentown に変更。尤も実際に製鉄所(Bethlehem Steel)があったのは詞中に登場するベスレヘムで、アレンタウンは隣町。これは響きが良く作詞にあたり同韻語(down, found)が見つけやすい為だったとの由。
USO = United Service Organizations
米軍関係者に娯楽を提供する非政府組織。議会が認可しているが運営は寄付で賄う。
朝鮮戦争時はマリリンモンローらの慰問を主催。
(waiting) For the Pennsylvania we never found
ウィリアムペンが建設した入植地ペンシルベニア(ペンの森、の意)をここではアメリカンドリームの象徴として使っているのだろう。
ところでペンシルベニアって表記、いつペンシルバニアに取って代わった?
組合員(the union people)は労働者を指し得るが、ここでは恐らく組合役員を指す。
国旗を投げつける件は、国家による徴用や徴兵に夢への道を邪魔された事を言うのだろう。
keep a good man down = 有能な[強い意志を持った]人を抑えつけておく
最後も「我々はここアレンタウンで暮らしている」と結び、何ら打開策や好転の兆しを示す事もなく歌は途切れる。
ただ例えば日本の鉄鋼の街の北九州市の様な人口減少が起こったわけでもなく、本作が想起させる寂れた町どころか跡地がカジノリゾートになるなどして当地の人口は微増しているというのが実状。勿論工場労働者の数自体は減ったであろうが。
同じペンシルベニア州の鉄鋼の街ピッツバーグに本社を構える最大手のUSスチール社
America is OPEN FOR BUSINESS and U.S. Steel is back! pic.twitter.com/lJTcr6JHBW
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年7月27日
因縁浅からぬ二人。
Thank you @BillyJoel– many friends just told me you gave a very kind shoutout at MSG. Appreciate it- love your music!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) May 28, 2016
本作の描き方から察するに、作者は少なくとも国内工場の雇用を増やそうとするトランプの姿勢は歓迎している筈。
ま、36年も前に書かれた歌だけど…
Live from Long Island (Nassau Coliseum)
解体前の Shea Stadium 公演(在ロングアイランド北岸)
追記 2021/1/13
現職大統領の個人アカウント永久削除の暴挙に出たツイッター社。本サイト上に埋め込んであったトランプのツイートはテキストのみ残る形に。
皆さん、トランプ大統領の生声は下記にて聞けますよ。
追記 2022/11/21
アカウント復活。
Nothing lasts forever 永久なんてない、てのはこーゆー事か。
Truth Social もはよ日本でも閲覧できるようにしてくれんかのう。
追記 2024/1/23
2025年にトランプは返り咲くだろうが、この買収、どうなる事やら。今後の円高トレンドは日本製鉄に有利だが…
2024/2/3
両者とも基本、買収に反対なのは同じ。但しグローバリズムを奉ずるバイデン民主党の海外からの投資を歓迎する姿勢は矛盾。
USスチールのCEOは昨秋、「各国が相互依存リスクの再評価をする中、脱グローバル化の波を奇貨として当社は利益を上げてきた」と投資家に語っている。
するとスイングステイトたるPA州の鉄鋼労組の票はトランプに?
振り返って我が国。トランプの手綱を引く事が出来た世界唯一のリーダー安倍晋三の亡き今、誰が彼に堂々と対峙できる事やら…
2024/4/13
#USSteel is pleased to report that, based on the preliminary vote count, 98% of the votes cast approved our proposed merger with Nippon Steel. Read more. https://t.co/2Maju8TrXv pic.twitter.com/FfOxNnYDRu
— U. S. Steel (@U_S_Steel) April 13, 2024
米国利下げ日本利上げで円高トレンドに移行するかと思いきや…
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