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歌詞和訳 Stone Temple Pilots – Big Empty コード

1990s

94年発表の第2作アルバム Purple 所収。

Big Empty

(Music: Dean DeLeo, Lyrics: Scott Weiland)

Em C C7
Driving faster in my car
Falling farther from just what we are
Smoke a cigarette and lie some more
These conversations kill
Falling faster in my car
急いで車を飛ばし
今ある自分達から離れて落ちて行く
煙草を吸いまた少し嘘をつく
交わす言葉も虚しく
車を飛ばしてどんどん落ちて行く

(chorus)
G A
Time to take her home
C
Her dizzy head is conscience laden
Time to take a ride
It leaves today no conversation
Time to take her home
Her dizzy head is conscience laden
Time to wait too long
To wait too long
To wait too long
家に送り届ける時間だ
彼女の無分別な頭にも誠実さは備わっている
車に乗り込む時間
今日はまともな会話も無く
送り届ける時間
そそっかしくても良心は持っている
長いあいだ待たなくては
待つには
あまりにも長い時間

G F Aadd9 E
(interlude)

Too much walking, shoes worn thin
Too much tripping and my soul’s worn thin
Time to catch a ride it leaves today
Her name is what it means
Too much walking, shoes worn thin
あまりにたくさん歩いて薄くなった靴
あまりにたくさんトリップして魂もすり減った
今日発つから乗り込もう
彼女の名は体を表す
あまりにたくさん歩いて靴が薄くなった

→(chorus)

Conversations kill (x3)
交わす言葉に魅了される

(interlude)
→(chorus)

Conversations kill (x3)
互いの言葉に殺される

laden < lade = load

長く歩けば靴の底 sole は worn thin 減る → soul がすり減る
こんな説明をするのは実に野暮で原作者の言葉遊びをも陳腐に見せ兼ねないものだけど、日本語に変換してしまうと折角の同音語が消えてしまうからしょーがない。痛し痒し。映画字幕の翻訳者なども苦悩するところだろう。

STPの歌を精聴するにつけスコットワイランドの詞を空疎なものと早計にも断じていた己の浅はかさを恥じるハメに。
本作のテーマ自体は空疎 Big Empty なのかも知れないけど。

Her name is what it means
薬物に纏わる詞だとすれば、この不思議な一節が意味するのは
her name → heroine(ヒロイン)
what it means → heroin(ヘロイン)
みたいな事かも知れない。
日本語ではヒとヘで言い分けるが英語では全くの同音、ろウイン、に近い。
男性形ヒーロー + イン = ヒロイン とやって結果的にヒの音を保存してしまったのだろう。

そして彼の詞には嘘という言葉がよく登場する。
一生の内につく嘘の数が人によって大差ないとすれば、嘘をついたと白状する者や嘘つき呼ばわりされる者の方が案外正直なのかも。


生きてりゃ五十路

フロントマンの不在という大きな穴 Big Empty をチェスターベニントンが一度埋めたかと思えば元のワイランドが世を去り、ベニントンがバンドを去ったかと思えば今度はそのベニントンが世を去ってしまった。次は誰が歌うのか。

コメント

  1. 八兵衛 より:

    初めて投稿させて頂きます。お陰様で、Interstate Love Song と共に英語サイトを見てもよくわからなかった長年の疑問が少し解消されました。
    しかしながらこの曲はまだちょっとよくわかりません。「Conversations kill」のところ。kill(魅了)にしてもKill(殺される)にしても、なんでここで急にConversationなんでしょうか?。しかもサビ。

    御サイト、The PoliceファンでStone Temple Pilotsファンでもある小生には結構ドンピシャで楽しませて頂いております。
    リクエストできるならば、Kitchenware & Candybars、Adhesive、Silvergun Supermanも訳してみて欲しいです。Scott Weiland の歌詞にはRiverもよく出てきますが、この辺の解釈もお伺いしたいです。
    また、Dean DeLeoのギターは難解でコピーするのに悩まされましたが(Interstate Love Songの下降コードとか)、もう少し突っ込んだギターの話なんかもお伺いしたいところです。Dean DeLeoのギターについて言及する人はあまりいないですね。

    • deni より:

      八兵衛さん ようこそ

      サビ前に These conversations kill とあるので we(男女)の会話でしょう。ただ対訳を付けておいて言うのもナンですが、でも言いますが、茫洋として僕にもよく分かりません。kill という言葉を使ったのもはなから広義に取らせるつもりだったのでしょう。
      river は解釈どころかそれがよく出て来るとも思わず、でも言われてみれば Adhesive にありましたね。あれも本作同様随分と虚無的な響き。バチカンは多分一番好きなアルバムですが、そう言や一個もやってませんでした。気長にお待ち下さい。
      Interstate のコードは、お気付きでしょうが端折ったものを付記してます。まあ弾き語り用と言うか。
      VRがやったカバーでスラッシュもわざとかどうか分からないけど簡素なコードで弾いてましたが、やっぱディーンの開放使いの音がいいですね。僕は特に9度が好きな様です。アンディサマーズも9度(2度)の名手でしたね。

    • 八兵衛 より:

      車中の情景はわかるのですが、茫洋としてよくわからない感じですか。riverもサビあたりの印象的な使い方なので、英語的には何か深い意味があるのかと気になるのですがよくわかりません。他の曲の対訳も気長に楽しみに待ってます。
      スラッシュがあのコード弾いてたら逆になんか怖いですね。もう一人のキャップ被った兄ちゃんはちゃんと弾いてた様な気がしますが。
      Message in a Bottle のリフはスティングが作ったということを知った時には(何かのインタヴュー動画で見ました)アンディに三割がた失望しました。

    • deni より:

      車、男、煙草、嘘、女、待つ、心に大きな穴 Big Empty… とまあこんな(演歌っぽい)情景さえ浮かべば本作の伝える所はあらかた把握できてると言っていいのでは。対訳を付けておいてこんなぼんや~りした事を言うのもアレですが。でもワイランドの頭ん中もきっとぼんや~りしてた事でしょう(邪推)。
      river は一般には古今東西を問わず無常や連続性のメタファーとして使われますね。例えば、スティング All This Time やボウイ Changes など。

      Message はそのスティングかあ… そーなると Every Breath もサマーズ考案だとしても半分はスティングが作ったみたいなモンだなあ。
      VRの Interstate 動画を当該ページに貼るのでコメントもそっちに移動します。