2022年発表の Guitar Songs 所収。
TV
(FINNEAS, Billie Eilish)
I don’t wanna talk right now
I just wanna watch TV
I’ll stay in the pool and drown
So I don’t have to watch you leave
ただテレビを見ていたい
あなたが行ってしまうのを見なくてすむように
プールで溺れていよう
I put on Survivor just to watch somebody suffer
Maybe I should get some sleep
Sinking in the sofa while they all betray each other
What’s the point of anything?
みんなが裏切り合う中、ソファに沈んで
少し寝た方がいいかな
一体何の意味があるんだろう
All of my friends are missing again
That’s what happens when you fall in love
You don’t have the time, you leave them all behind
You tell yourself “it’s fine, you’re just in love”
恋に落ちるとこうなる
時間がないとみんなをほったらかしにして
自分に言い聞かせる
「これでいい、恋してるんだもの」
Don’t know where you are right now
Did you see me on TV?
I’ll try not to starve myself
Just because you’re mad at me
テレビで私を見ただろうか
あなたが私に怒っていようと
飢え死にしないように気を付けてみる
And I’ll be in denial for at least a little while
What about the plans we made?
The internet’s gone wild watching movie stars on trial
While they’re overturning Roe v. Wade
私達が立てた計画はどうしよう
ネットは裁判中の映画スターの話で持ち切り
ロー対ウェイドが覆されそうなのに
Now all of my friends are missing again
‘Cause that’s what happens when you fall in love
You don’t have the time, you leave them all behind
And you tell yourself “it’s fine, you’re just in love”
恋に落ちるとこうなるもの
時間がないとみんなをほったらかしにして
自分に言い聞かせる
「これでいい、恋してるんだもの」
And I don’t get along with anyone
Maybe I’m the problem
Maybe I’m the problem
私に問題があるのかも
私に問題があるのかも
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Maybe I, maybe I, maybe I’m the problem
Baby, I, baby, I, baby, I’m the problem
Baby, I, baby, I, baby, I’m the problem
Baby, I, baby, I, baby, I’m the problem
Baby, I, baby, I, baby, I’m the problem
Baby, I, baby, I, baby, I’m the problem
ベイビー、私が、私が、私が、問題なんだ
サバイバーは米国のリアリティショウ。
裁判中の映画スターとはジョニーデップとアンバーハードを指すのだろう。
前妻だった彼女について歌っている(と言われる)曲をデップはジェフベックと共作している。
ロー対ウェイドについてのアイリッシュの弁(於グラストンベリー)
Today is a dark day for women in America. It’s all I’m able to say about it. I can’t bear to think about it.
今日はアメリカの女性にとって暗い日になった。言えるのはこれだけ。その事を考えるだけでも耐えられない。
具体的な言及ではないが、彼女が判決に否定的であるのは見て取れる… なんて思ってたら、連邦でなくテキサス州の法案についてではあるが去年こんな発言をしていた(於オースティン)。
My body, my fucking choice!
中指なんか立てちゃって… まあ彼女がプロチョイスなのは確定。
I wanted to punish this fucking place for allowing that to happen here.
民主的な手続きを経た立法に対してこの言い草… これを成立させた過半数の州民の権利はガン無視。この会場に彼女を見に来た人の中にも少なからずいたでしょうに。
やっぱポップアイコンともなると言うことが違う。独善的で全体主義的で、まるで教祖様… か、どこぞの権威主義国家の主席…
punish って… どんな万能感に酔ってんだよ。司法に代わってお仕置きよ!ってか。
事実をしっかり観察して冷静に伝えようとしない[出来ない]歌手やら有名人が多いのは実に残念(てかまあ予想通り)。彼らは七色の旗を振って対外的に「多様性」を謳う一方で異見を封じ込めようとする。この件に限らず、極端な二元論で勇ましい事だけを言う者こそが分断を助長しているという現実を直視すべき。制度に関する議論であれば尚更。
彼女は Today is a dark day なんつって大仰に演説めかしてるけど、前政権のトランプの任命によって保守の連邦最高裁判事が多数となった時点でこの日が来る事は確定してたろうよ。お子ちゃまのヒーローごっこはそれ位にして、もう少し現実について勉強してくれよ、なんて言ったところで多くの大学が赤くなっちゃってるから連邦主義なんぞ遥かに飛び越えた全体主義的な姿勢も若者にすんなりと受け入れられて「政治に物申すどころか作品の中に歌い込む天才ポップスター」としての地歩を揺るぎないものにするんでしょうね。
別項でも触れたが、この連邦最高裁判決について米日とも一面的な(つまりは自称フェミニスト達を狂乱せしめる様な)伝え方が多いので以下に再掲しておく。
この判決は宗教と絡められたり司法の政治化だのと否定的な論調が多いが、そもそもの Roe v. Wade こそが司法を政治化して生まれたもので、それが元通りに覆されて決定権が連邦から州に移っただけ。全ての中絶が規制されたわけでも女性の自由が奪われたわけでもなんでもない。寧ろ健全な連邦主義の再現であり、合衆国の成り立ちから考えてもそれぞれの州の本来の多様な地方自治に立ち返っただけ。
Pro-lifers march around #SCOTUS chanting victory chants pic.twitter.com/9YoQx91fs3
— Matthew Miller (@mattmiller757) June 24, 2022
女性の自由を踏みにじる判決だ、なんて物言いはミスリーディングにも程がある。じゃあこの上の歓喜するプロライフの女性達は幻?
今般の判決を radical(過激、極端な)だと評す者もいるが、妊娠後期にも拘らず自身のお腹の子を「まだ人に非ず」と言って憚らぬ下の様な母親こそが過激でしょうに。それともこんな女性こそが本当の女性の自由を追求する立派な女権拡張論者だと言うのか。右の赤文字は ABORT SCOTUS = 連邦最高裁を堕胎せよ
It is deeply tied into the second wave feminist argument that gender and sex are unconnected, and that biological function is actually an imposition that prevents female equality. That argument is wrong, disturbing, and damaging.
— Ben Shapiro (@benshapiro) June 27, 2022
アメリカで起きたことについて何か発信するのになかなか気持ちが落ち着かず、時間がかかりました。
子宮を持つ人にとって中絶は権利ではないという、耳を疑う結論が出ました。
この決定は中絶を無くすものではなく、安全な中絶にたどり着けなくするものです。続— SHELLY (@shellysproject) June 26, 2022
彼女のツイートには1万を超えるいいねが付いているが、こっちも不勉強なだけのアジテーターに不勉強な人々の支持が集まっちゃうってゆう現象。「子宮を持つ」”進歩的な”タレントの言葉遊びで本当の自由への道筋が付くならこんな簡単な事はない。
Why are people in Los Angeles picking fights with police and trying to grab their weapons? Abortion is legal in California. pic.twitter.com/fGLU4N6LE1
— Ian Miles Cheong (@stillgray) June 27, 2022
CA州では中絶は合法なのにLAにて警察に盾突く人達… もうギャーギャー言って暴れたいだけだろ?
それと最高裁の判事がスティーブン・ブライヤー判事が引退することになったんだから、バイデン政権と多数議席を占める民主党で超リベラルな判事を選べばいいでしょ。プロライフの活動家は50年間地道に運動を続けてた。暴動なんか一度も起こしてないよ。
— 苺畑カカシ (@ichigobatakekak) July 1, 2022
これこそが当たり前の意見でしょ。民主制度をうまく利用すりゃあいいだけ。ギャーギャー言ってる人達は独裁政権下に生きてんのけ?それとも金持ちファシストに飼われてるプロ市民なのけ?まあ準備期間はたんまりあったからな。
そしてまた子供が「母親」として逮捕される。
ロクな性教育も受けられず、産むまで誰にも相談できず、怖い思いをしていただろうに。
赤ちゃんの「父親」は調べるのでしょうか?https://t.co/D36y9DaE8t
— SHELLY (@shellysproject) July 2, 2022
どんな教育を受けていようといまいと、赤子を産んだ女性はもはや子供でなく母親だ。言葉遊びでなく事実として。
亡くなった胎児どころか乳児にすら思いを馳せる事をしないで自身の身勝手な権利ばかりを叫ぶ人だらけになったら人類はどうなるんでしょうか。
Johnny Rotten of The Sex Pistols pic.twitter.com/u8v8KFUn7N
— Elon Musk (@elonmusk) June 4, 2022
勇ましくてカッコいい事ばっか言ってる自称リベラルも、しっかり現実を冷静に見つめる様になったこのパンクの親玉を少しは見習ってくれよ。「アベしねー」なんて歌う事を以って「政権批判」だと勘違いして悦に入る不勉強で哀れな日本の似非リベラル”ミュージシャン”もな。
ただ今の日本の若者には冷静な視座を持った人も多いと思うから悲観はしていないぞ。
コメント