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歌詞和訳 Aerosmith – Walk This Way コード

1970s

75年の第3作アルバム Toys in the Attic 所収。77年に米10位となるヒットシングル。

Walk This Way

(Steven Tyler, Joe Perry)

E
A
C7
Backstroke lover
Always hidin’ ‘neath the covers
Till I talked to you, my daddy, he say
He said, “You ain’t seen nothin’
Till you’re down on a muffin
Then you’re sure to be a-changin’ your ways”
言い聞かせてやるまで
ベッドにコソコソ隠れてばっかの
背泳ぎ好きだったって親父が言うんだ
こうも言われたよ「お前はただの世間知らず
マフィンにありつくまではな
そっからはきっと世界がかわるぞ」

I met a cheerleader,
Was a real young bleeder
Oh, the times I could reminisce
‘Cause the best things of lovin’
With her sister and her cousin
Only started with a little kiss, like this A
E
A
チアリーダーに会ったんだ
血が出たばっかの
ああ、そん時のこと思い出すよ
だってその姉ちゃんや従姉とも
チュッてしたらイイ事が
始まったんだもん、こんな感じで

See-saw swingin’
With the boys in the school
With your feet flyin’ up in the air
Singin’ hey diddle-diddle
With your kitty in the middle
Of the swing like you didn’t care
学校の男達と
ぎったんばっこん
足を宙に投げ出して
当たり前の様に
ばっこんの真ん中の子猫ちゃんと
ヘイディドルディドルを歌ってる

So I took a big chance
At the high school dance
With a missy who was ready to play
Wasn’t me she was foolin’
‘Cause she knew what she was doin’
And I knowed love was here to stay
When she told me to
だから学校のパーティの時
すぐ遊んでくれそうな女の子を
ダメ元で誘ってみたんだ
俺をからかってなんかいなかった
だって何をするのか分かってたみたいだし
これこそが愛だって思い知ったよ
こう言われた時にね

C7 F7
Walk this way, walk this way
Walk this way, walk this way
But just gimme a kiss
こんな風にやるのよ
こんな感じ
いいからチューして

School girl sweetie
With the classy kinda sassy
Little skirts climbin’ way up her knees
There was three young ladies
In the school gym locker
When I noticed they was lookin’ at me
学校のイケてる女の子達
カッコいいちょっと生意気な
短いスカートは膝よりずっと上
そんな女の子が3人
体育館の更衣室にいて
こっちを見てるって気付いたんだ

I was a high school loser,
Never made it with a lady
Till the boys told me somethin’ I missed
Then my next door neighbor
With a daughter had a favor
So I gave her just a little kiss, like this
俺はというと全くイケてないし
経験も無かった
知らなかった事を周りに色々教わるまではね
そっから後は娘がいるお隣さんに
お願いされたりして
チュッてやったりしたよ、こんな感じで

See-saw swingin’
With the boys in the school
With your feet flyin’ up in the air
Singin’ hey diddle-diddle
With your kitty in the middle
Of the swing like you didn’t care
学校の男達と
ぎったんばっこん
足を宙に投げ出して
何の気なしに
ばっこんの最中、子猫ちゃんと
ヘイディドルディドルを歌ってる

So I took a big chance
At the high school dance
With a missy who was ready to play
Wasn’t me she was foolin’
‘Cause she knew what she was doin’
When she told me how to walk this way
She told me to
だから学校のパーティの時
すぐ遊んでくれそうな女の子を
ダメ元で誘ってみたんだ
俺をからかってなんかいなかった
だって何をするのか分かってたみたいだし
こうやってするのよって
教えてくれたんだ

Walk this way, talk this way
Walk this way, walk this way
Walk this way, walk this way
Walk this way, talk this way
Just gimme a kiss
こうやって、こう言って
こうやって
こうやって
こうやって、こう言って
いいからチューして

全編ほぼ性的描写。対訳は敢えてほぼ文字通りにやっています。
再生速度0.5で聞き取ったので詞も正確(多分)。

ジョーペリーが弾いていたギターリフを聞きつけたスティーブンタイラーがドラムで加わって(彼は元々ドラマー)ジャムりながらスキャットしたのが始まり。
後に、酔っ払ってんだかキメてんだかした状態のタイラーが書いた詞をそれに当てた。
double entendre (一方は性的に下品な、両義を持つ言葉、の意の仏語)というブルーズの伝統的な作詞作法に倣って書いた詞らしいが、シラフじゃないのに無意識的に直截の表現を避け、相応の配慮をしていたという事なのか。
押韻も含め、(ロック)ソングライターは実は多くの場合、修辞の慣習に則っている。
彼らは自由闊達に見えて意外にも律儀。業界の暗黙の掟の様なものか。或は、作法をまねる事で同系譜に名を連ねるのを望んでいるのかも知れない。すると、もっと積極的な意義を持つ、先人に対するオマージュか。

しかしド頭の backstroke lover って…
婉曲に過ぎて殆どわけ分からん。
ただ恐らく stroke(なでる)の部分に真意を語らせた、タイラー独自の隠語。

muffin は恐らく後出の kitty と同義。
日本にはおらぬが、かの国には、それはそれは可愛い子猫ちゃんがおるそうなんじゃ。

bleeder は… 寧ろ直截表現だな、こりゃ。

hey diddle-diddle はマザーグースの一節で、しかもそこには(バイオリンを弾く)猫が登場するので、とてもよく出来た引用と言える。
更には diddle は子猫ちゃんをなでなでする事を指す。

解説も出来る限り婉曲になるよう、伝統作法に倣ってみました。
(それでも詞の真意(と思しきもの)はお分かり頂けた筈)

邦題「お説教」の命名は、タイラーのミスリードの術中にまんまとはまったという事になるのだろうか。
でもある意味、結果的に「配慮」がなされた良い邦題と言えなくもない。

作者の情動が元になったのであろう曲先(リフ先)の歌はやはり聴き手の生理に直接訴え掛けてくる様な気がする。

エアロ復活及びヒップホップ擡頭のきっかけとなったカバー

86年に米4位と原作より売れ、更には英国でも8位を記録。
今や「プロデュースしないプロデューサー」として名を馳せるリックルービンが仕掛人。
彼に聞かされるまで、Run–D.M.C.の面々はエアロが誰なのかすら知らなかったそうな。
韻律が更に強調されている(ま、それこそがヒップホップの真髄か)。

Run–D.M.C.より古い「うわさのカム・トゥ・ハワイ」(82年)

これは私が初めて聴いた、そして日本の最高傑作だと思うラップ。
「俺ら東京さ行ぐだ」もきっとこのリズムを参考にしている。
小林克也や吉幾三は実にラップが上手いが、その理由は明快、歌が上手いから。
上手く歌えずともラップなら出来ると勘違いしていると思しき(つまり flow の意味を分からぬ)歌心の無い日本のラップは全く聞くに耐えない…

これが日本のラップの元祖かと問われりゃ、いやまあ、民謡の囃子詞だったり、もっと遡れば、読経やら祝詞… (そうなるとラップなる外来語で語る範囲は越えてしまうのかも知れないけど)

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