スポンサーリンク

歌詞和訳 The Royal Teens – Short Shorts コード

1950s

1958年発表の、米3位を記録したヒットシングル。

Short Shorts

(Bill Dalton, Bob Gaudio, Tom Austin, Bill Crandall)

Ooh man, dig that crazy chick
ああ、いいねえ、あのスゲー女
C7
F

Who wears short shorts?
F
We wear short shorts
Bb
They’re such short shorts!
F
We like short shorts
C
Who wears short shorts?
F
We wear short shorts
C7
(男)ショートパンツはいてんのって誰?
(女)私達、はいてるよ
(男)スッゲー短え!
(女)だって大好きだもん
(男)はいてんの誰?
(女)だからはいてるっちゅーの

(sax solo) F Bb F C Bb F C7

Who wears short shorts?
We wear short shorts
They’re such short shorts!
We like short shorts
Who wears short shorts?
We wear short shorts

(guitar solo) F Bb F C Bb F C7

Who wears short shorts?
We wear short shorts
They’re such short shorts!
We like short shorts
Who wears short shorts?
We wear short shorts

(sax solo and fade) F Bb F C Bb F C7

「ショーツ」が日本では女性用下着のパンツを意味するのと、タモリ倶楽部の鮮烈な映像のせいで、本作を女物パンツの歌と勘違いする向きもあろう。
英語の shorts に相当する日本語は、ややこしいがその音訳語たる「ショーツ」ではなく、「ショートパンツ」「短パン」である(が、米国では男物の下着のパンツを指す場合もある)。

つまり short shorts とはこんな感じ

short があれば long shorts もある(撞着表現だが)。

因に「ホットパンツ」は hot pants にほぼ同じ、つまり音訳語にして同義語でもある。「ショーツ」の場合の様に齟齬は無く、混乱をもたらす事も無い。

The Royal Teens のメンバーで本作作者の Tom Austin と Bob Gaudio は1957年の夏、オースティンの運転する57年式、つまりピッカピカの新車の赤白のフォードフェアレーンで地元ニュージャージーをドライブしていた。書き上げたばかりの曲に与えるテーマを考えながら街を流していたのだが、その時彼らの目に留まったのが気取った様子で店から出て来た二人の女の子がはいていた大胆なカットオフジーンズ。

車の中で顔を見合わせた彼らは、思案中のその新曲の名を瞬時に Short Shorts に定めたのであった。

このバンドの公式サイトの中に

wearing cutoff jeans that were cut so short they were almost illegal

“殆ど法に触れるくらい短く切られたカットオフジーンズを身に着けて”

と形容する記述があるから、こっちの方が近い?

そして何と当時ゴーディオ15歳、オースティン17歳!
おいおいドライブって、と訝る向きもあられようが、米国では多くの州で当時も今も運転免許取得可能年齢は16歳。
で、彼らが乗ってたのがこれ

っかー、まだスターになる前のガキがこんなんに乗ってたんかーい。
車に女の子に彼らの年齢、何から何までもはやファンタジー。実話と思えん。
車なんかこんな形してて空を飛ばない方がおかしい(何のこっちゃ)。

うん、おもちゃなら何か腑に落ちる。

然りとて少なくとも歌は実在するので本題へ…
バリバリのサックスのリフと、こぶしの効いたソロがめちゃイカす。
が、ギターソロは正直ショボい。でもきっとこれは音色の問題、ファズでもかかってりゃサックスソロにもタメ張れた筈。ただ如何せん当時そんなエフェクト機器は存在しない。

ピアノを弾くゴーディオとドラムを叩くオースティンの年齢にはさっき触れたが、バンド名に違わずメンバー全員が十代(でもそれにしちゃ老けてないかい?)。
それこそ short shorts をはいて(はかされて?)真ん中で歌うのは、Diana Lee という、彼らと同じマネジメントの所属タレントだが、正式メンバーではない。

ドライブ中に遭遇した二人の女の子の印象がよっぽど強烈だったのだろう、詞の中身はひたすら short shorts!かたくなにショートパンツ!とにかく好きなんじゃーい!物語?分別臭いメッセージ?そんなモン、歌には必要ないんじゃーい!
って事かしら…

そんで The Royal Teens は翌59年、こんな歌を発表…

その名も Leotards… そう、レオタード(の複数形)… わははは!
セクシー路線で二匹目のドジョウを狙え!ってか?
でもよく聴くとロケンロールどころかパンクの萌芽をその節回しに感じる。ビートルズやキンクスの何年も前に既に!
因にオースティンとゴーディオの生まれは1940年と42年で、これはレノンとマッカートニーに同じだが、何しろデビューが早いモンだからビートル達よりだいぶ先輩って事になる。

コメント