1967年発表の米国版第7作アルバム Between the Buttons 所収。英3位、米1位を記録したヒットシングル。
Ruby Tuesday
(Jagger/Richards)
Am G F C G
Yesterday don’t matter if it’s gone
Am D7 G
While the sun is bright
Am D7 G
Or in the darkest night
G C
No one knows
C G
She comes and goes
過ぎ去った昨日の事などもう構わない
日の明るい間なのか
真っ暗な夜なのか
知る者はいない
彼女はいつの間にかやって来ては行ってしまう
C G C
Who could hang a name on you
C G Bb F
When you change with every new day
G C
Still I’m gonna miss you G
日ごとに変わっていくというのに
誰が君の名を決め付けられようか
それでも僕はきっと君が恋しくなるよ
She’ll tell you it’s the only way to be
She just can’t be chained
To a life where nothing’s gained
And nothing’s lost
At such a cost
ただそうしているだけと答えるだろうから
何を得る事も
何を失う事もない生活に
代償を払わせてまで
彼女をただ束縛する事なんて出来ない
Who could hang a name on you
When you change with every new day
Still I’m gonna miss you
日ごとに変わっていく君に
誰が決まった名を付けられようか
それでもやっぱり僕は君が恋しくなるだろう
Catch your dreams before they slip away
Dying all the time
Lose your dreams and you
Will lose your mind
Ain’t life unkind?
すり抜けてく前に夢はしっかりつかまなきゃ
絶えず消え去って行く中
夢を失ったら
正気も失ってしまう
人生って薄情じゃない?
Who could hang a name on you
When you change with every new day
Still I’m gonna miss you
Goodbye Ruby Tuesday
Who could hang a name on you
When you change with every new day
Still I’m gonna miss you
日ごとに変わっていくというのに
誰が君の名を決め付けられようか
そんな君だけどきっと行ってしまったら
僕は寂しくなってしまうよ
シングルA面の Let’s Spend the Night Together が想起させる性的な内容を忌避して米国のラジオでは寧ろB面の本作が多くかけられたそうな。
彼女の掴み所の無さに魅力を見い出すも、その奔放さ故に長く一緒にいる事は叶わない。
さよならルビーチューズデイ…
しかし彼女が恋しくなるだろうと本音をこぼす男。
アホなナイーブな男の純心よ!
クレジットは Jagger/Richards となっているものの、ミックジャガーは作詞作曲自体には関与していない旨、本人が後年言及している。
諸説/証言あるが、ブライアンジョーンズが関わっているのは恐らく間違いなく、すると作曲クレジットは Jones/Richards とでもすべきものの様だ。
ジミヘンドリクスの元へと去って行ったリンダキースを偲んで書いた歌だとキースリチャーズは自著の中で明かしている。
69年11月27日 Let it Bleed ツアー、NYはMSG公演のバックステージでの一コマ
当日はヘンドリクスの27歳の、そして最後の誕生日。
なお、この公演で本作は演奏されていない。
6:14
Hendrix: Do you know… nah, I shouldn’t ask…
知ってる?いや、訊いちゃだめか…
[笑う二人]
Hendrix: I don’t know (……). When’s last time you seen… Oh, I shouldn’t. No. What was the last time you seen Linda?
分からない (……)。最後はいつ… いや、だめ。うん、最後にリンダに会ったのはいつ?
Richards: Oh, man, a long time ago. I mean, I tell ya, uh, some time last summer in… on the coast (……).
ああ、それか、ずっと前だよ。こういう事さ、えっと、いつだったか去年の夏、海岸で (……)。
Hendrix: Oh, that far? You ain’t seen her?
え、そんな昔に[遠くで]?もう会ってないんだ。
Richards: I haven’t seen her for (……). You?
(長い間)会ってないよ。君は?
Hendrix: No. No.
いや、会ってない。
[笑って立ち上がり去って行くリチャーズ]
リンダキースを巡る二人の微妙な、しかし互いを気遣う関係が窺える。
逡巡しながらこの話題の口火を切るヘンドリクスの何といじらしい事。
この会話から分かるのは、本作発表の2年後に既にリンダキースの消息がヘンドリクスにさえ不明だった事。歌われている通りの放縦ぶり。
She comes and goes
後に父親のアランキースは薬物依存の問題も抱えていた娘を(リチャーズの助言により)探し出すべく大西洋を渡る。
発見され英国に連れ戻された後、彼女は法的に被保護者の身となった。
下の89年発表のこの歌を書いた時もリチャーズの頭の片隅にはリンダキースの存在があったのかも知れない。slip away が共通するキーワードと言えそう。
ところでボウイは本作の大ヒットに肖って火曜日を採用したのだろうか。時期的にも録音/発表が本作の数か月後だし。ま、そうだとしてもこっちは売れなかったからその甲斐は無かった事になるけど…
コメント
オレの両親が好きな歌だ。結婚前にローリング・ストーンズの映画を一緒に見に行った、とか母が言ってた。
なので、ちびっこのころ何回も聴いた(ような記憶がある)。
ルビーチューズデイは架空の女性の名前かな? このネーミングが素晴らしい。名曲だよね。
さよならルビーチューズデイ
日ごとに変わっていくというのに
誰が君の名を決め付けられようか
しかし、この曲、訳詞を読んでも何を言ってるのか分からないとこありますね。
スピッツの歌詞みたい。この謎の歌詞を書いたのはどっちなんだろう?
詞を書いたのはリチャーズでしょうね。
日が替われば曜日の呼び方も替わるという事でしょう。妻取って姓を自分のものに変える(hang a name on you)事は出来ないという含意もあるのかも。
私は誕生石がルビーで火曜日に生まれたのだろう。
しかし、戸籍上では誕生石がサファイアなのだ。でも、最近になって乙女座の8月の誕生石がベリドットになっている‼️ルビーは7月の誕生石になっている‼️私にベリドットの指輪で本当の話をして‼️
さよなら、火曜日のルビー
君を繋ぎとめるのは難しい
君は日ごとに変わっていく(日が替われば曜日も変わるようにね・君は奔放だから)
それでもやっぱり僕は君が恋しくなるだろう
これ、いい歌詞だな~。想像シロたくさんあって。
キースはこんな歌詞を書く人だったのか。