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歌詞和訳 Pixies – The Holiday Song

1980s

87年発表のデビューミニアルバム Come On Pilgrim 所収。

The Holiday Song

(Black Francis)

Well sit right down, my wicked son
And let me tell you a story
About the boy who fell from glory
And how he was a wicked son
じゃあそこに座って、悪い息子よ
話を聞きなさい
栄光から転落した少年が
どうやって悪い息子になったかという話だ

This ain’t no holiday
But it always turns out this way
Here I am with my hand
こんなのホリデイなんかじゃない
でもいつもこんな風になってしまう
じゃあこの手で

He took his sister from his head
And then painted her on the sheets
And then rolled her up in grass and trees
And they kissed till they were dead
彼は頭の中から妹を出し
そして彼女をシーツに描き
そして彼女を草木にくるみ
そして彼らは死ぬまでキスをした

This ain’t no holiday
But it always turns out this way
Here I am with my hand
こんなの休日の話なんかじゃない
でもいつもこんな風になってしまう
ここで手をこんな風に

Well sit right down, my evil son
And let me tell you a story
About the boy who fell from glory
And how he was a wicked son
じゃあそこに座って、邪な息子よ
話を聞きなさい
栄光から転落した少年が
どうやって悪い息子になったかという話だ

This ain’t no holiday, oh no
But it always turns out this way
Here I am with my hand
こんなのホリデイなんかじゃないんだ
でもいつもこんな風になってしまう
ここで手をこんな風に

This ain’t no holiday
But it always turns out this way
Here I am with my hand
こんなのホリデイなんかじゃない
でもいつもこんな風になってしまう
じっと手を見る

holiday < holy day (聖なる日)

クリスマス/ホリデイシーズンなので、このピクシーズの近親姦オナニーホリデイソングをどうぞ。

This ain’t no holiday
「これは休日(の話)ではない」とも取れる。するとこの少年(恐らく語り手たる父親のかつての姿)が自身を慰めていたのが平日だった事になる。まあ平日やってりゃ休日はもっとやるんだろうけど(一般論)。
で、対訳は寧ろこれとは逆の解釈。こんな事してるなんてホリデイ(聖なる日)なんかじゃない、という廉恥心。

バンドメンバー募集に対する唯一の応募者だったキムディールは、本作を作者ブラックフランシスが演るのを聞いてひと言 cool と言っただけで採用された。オーディションなどは無かったそうな。
成り立ちからしてオモロいバンドですなあ。

それから対訳には妹とやったが、そもそも英日で概念が違うから sister(brother も同様)は訳し難く、姉であるかもしれない。まあどっちにしても邪悪な少年。
ところで先人はなぜ中国の姐でなくわざわざ国字を作ってまで姉を採用したのだろうか。

コメント

  1. is より:

    これってこんな歌やったんか!!
    クリスマスソングの流れでこの曲が出てきてまず大爆笑してしまいましたが、何も知らずに格好良い曲線だなでもどう意味やねんこれ、と思って聴いてた過去の自分を思い出してさらに笑っちゃいました。

    迂遠な婉曲表現を用いた歌詞ですから、英語話者でも、一聴して意味するところが分からない疎い人もいるのでしょうか。そんな中でcoolと感想を残したキム姐さん(姉さんにあらず)、さすがgiganticの作詞をした人なだけはある。

    • deni より:

      ある言葉の成り立ちを振り返るだけで色々とオカシな物語が生まれる事もあるんでしょうね。これはでもフランシスの実体験が先の様な気も…
      ある晴れた日曜の穏やかな昼下がり、フランシス少年は自室にて一息つき、こう思った。
      「いやこれのどこが holy day じゃーい!」This ain’t no holiday!
      そして彼は、ぢつと手を見る(石川啄木とは別の思いで)。
      あ、Here I am with my hand の対訳にこれ採用しよ。パクリ万歳、まあ全ては tenement song ってなわけで。
      hand と単数形なのがこれまた。行為自体はきっとノーマル(いや知らんけど)。彼はギター右構えだから右手だな。じゃあキムディールも。コートニーバーネットはレフティ… とこんな事言ってるとやれセクハラだ何だとやられるからやめとこ。つまんねえ世の中。でもドグマの自縄自縛の裏にはマゾヒスティックな愉悦が潜んでんのかな(知らんけど)。

      おやおやホワイトクリスマスなんて、と思ったクラプトンのカバーが何だか良かったからじゃあ平和なクリスマスソングを連投してみようと。フレディマーキュリーの祖先はゾロアスター信徒だったみたいな事を何かで読んだけどなあ、と大きなお世話をぶっこきながら、変化球も必要とばかりにキンクス。ここに来てピクシーズの消える魔球を投入。
      貼った動画に付いたコメントを概観するに(作詞への)絶賛だらけ。何じゃこのキモい詞は!みたいなのがあってもよさそうなもんなのに。そして表現は迂遠ではあるけど例えば painted her on the sheets からはぶちまけた精液を共通して想起する人も多い模様(対訳とは別の(構文)解釈、こっちが正解かも)。恐らく英語話者の多くは一聴してピンと来るでしょう、ああアレの歌かと。

       追記
      マーキュリーの祖先どころか本人がゾロアスター教徒でした。

  2. is より:

    お返事ありがとうございます。deniさんはどんなクリスマスになりそうですか?
    僕はたぶん仕事です、指サックはめて白い紙の束をめくりながら………ホワイトクリスマス………?
    で、うちに帰ったらコートニーちゃん(ラブじゃない方、もちろん)のことでも考えながら右手で………ホワイト………?いや、やめとこう………

    • deni より:

      僕も特に何もないっす。
      右手で白い… ケーキでも食って屁えこいて寝よ。

  3. takagi より:

    お、pixiesやってますね。
    おそらくdeniさんは僕より少し歳が上のような気がしますが、
    僕に言わせりゃ、89-92年くらいの主役はpixiesとmano negraなんですよ。決してnirvanaではない。

    ところで、こちらではrem取り上げていませんね。興味ないですか?
    英国にu2、ならば米国にremという感じがするんですが・・・

  4. is より:

    話が変わってすみません。geniusという洋楽歌詞掲載サイト、deniさんはきっとご存知だと思います。僕自身はちょくちょく見て、へーおもしろいなとか、参考になるなーなど思っているのですが、deniさんのあのサイトに関する所感をお聞きしたいです。

    • deni より:

      参考にしてますよ。ソースもそこから拾ったり。異なる解釈/意見も載っていますが、荒唐無稽なものはちゃんと淘汰されている様に思います。