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歌詞和訳 Deep Purple – Burn コード

1970s

1974年発表の第8作アルバムの表題曲。

Burn

(Blackmore, Coverdale, Hughes, Lord and Paice)

Gm
The sky is red, I don’t understand.
F
Past midnight I still see the land.
Gm
People are sayin’ the woman is damned.
C
She makes you burn with a wave of her hand.
空が赤い、わけが分からない
真夜中過ぎだってのに辺りがまだ見える
皆が言ってる、あの女は呪われてるって
奴が手を振るだけで人が燃やされてしまうって


Gm
The city’s a blaze, the town’s on fire.
F
The woman’s flames are reaching higher.
Gm
We were fools, we called her liar.
Bb F C  Gm Eb C
All I hear is “Burn!”
町に火柱が上がり、炎に包まれる
女が放った火はどんどん立ち上る
奴を嘘つき呼ばわりした俺達がバカだった
ただ聞こえるのは「燃えろ!」


I didn’t believe she was devil’s sperm.
She said, “Curse you all, you’ll never learn!
When I leave there’s no return.”
The people laughed till she said, “Burn!”
Warning came, no one cared.
Earth was shakin’, we stood and stared.
When it came no one was spared.
Still I hear “Burn!”
まさか奴が悪魔の子種とは思わなかった
奴は言った「呪ってやる、分からず屋どもめ!
アタシが行ったらもう元通りにはならないよ」
「燃えろ!」の声に皆の笑いも凍り付いた
前兆はあったが、誰も気に留めず
地は揺れ、俺達は立ち尽くして目を見張るだけ
炎に追われ、助かる者はいなかった
それでもまだ聞こえる「燃えろ!」


Dm Bb C Dm
 You know we had no time,
 F Gm Am
 we could not even try.
Bb Dm Bb C
 You know we had no time.
そう、あっと言う間の出来事
なす術も無けりゃ
時間も無かった


(interlude)


 You know we had no time,
 we could not even try.
 You know we had no time.
そう、あっと言う間の出来事
なす術も無けりゃ
時間も無かった


(interlude)


The sky is red, I don’t understand.
Past midnight I still see the land.
People are sayin’ the woman is damned,
she makes you burn with a wave of her hand.
Warning came, no one cared.
Earth was shakin, we stood and stared.
When it came no one was spared.
Still I hear “Burn!”
空が赤い、訳が分からない
真夜中過ぎだってのに辺りがまだ見える
皆が言ってる、あの女は呪われてるって
奴が手を振るだけで燃やされるって
前兆はあったが、誰も気に留めず
地は揺れ、俺達は立ち尽くして目を見張るだけ
炎に追われ、助かる者はいなかった
それでもまだ聞こえる「燃えろ!」


第6作の Machine Head と同様、ストーンズの移動式録音機材を借用しスイスのモントルーで録音。
ならば火事つながりもあり、同作所収の Smoke on the Water を想起するが、やはり関連はある気がする。
作詞はギランの後任のカバデイルらしいがどうもブラックモアの臭いがする。何せ題材が魔女、中世だもの。新人でもある新加入のシンガーに詞の漠然としたテーマ位は与えていたと考えてもおかしくはない。
カジノの火災を回顧する淡々たる記述に終始した Smoke on the Water に対し、今回はその事件の因果を中世的空想で探る様な詞を書かせたのではなかろうか。

(I) Curse you all = お前らみんな呪ってやる
この女は、魔女に仕立て上げられたやり場の無い怒りから本当に魔力を手にし、復讐を果たす。魔女呼ばわりした者も嘘つき呼ばわりした者もとにかく皆、焼き尽くす。烈火の憤怒。

fu*k などの罵り言葉の事も curse と言うが、それらを使って罵る意の動詞でもある。ただ彼女の場合は、罵るなんて生っちょろいモンではなく、呪って死に至らしめるのです。きっとこっちがこの言葉の原義に近い。呪い殺す(勝手な憶測、悪しからず)。社会の目など及ばぬ所で密かに増幅された怨念が彼女に人智を超えた魔力を授けたのだろう。
手を振り Burn! と叫ぶだけで、辺り一面火の海に…
それでも報復の手は止めず、追い討ちをかける… Burn!

there’s no return
恐らく、彼女が戻って来ない事と、この惨状が元通りにはならない事の両義。
learn/return/burn と、魔女がいちいち韻を踏んでくれてます…
ま、彼女はやっつける側だから言葉遊びする位の余裕もきっとあるんだろうけど、逃げ惑う者達まで完璧に押韻している…
そんな余計な事してないで早く逃げなさい!

魔女が自家増幅した怨念をブラックモアがマーシャルアンプで更に増幅し出力。迫る火の手の如く灼熱に歪んだそのギターリフがそんな彼らを更に追い立てる。しかし間奏に至り一時休戦。ハモンドとギターがバッハの和音を流麗に奏で、聴き手を中世的空想の世界にいざなう。すると何だかこの顛末の因果を含められた気になってしまう… とそこへ鳴りを潜めていたあのリフが再び放たれ叫喚地獄に引き戻される。
ぎゃー!やっぱまだ燃えとるがな!

でもこんだけ凄惨な内容だと知ってから改めて上のジャケットに目を遣ると、何だか拍子抜け。
だって蝋燭で仕立てた各人の頭に火がぼんやーり灯ってるだけなんだもん。

ところで住宅メーカーがCMソングにこの曲を使ってたけど、その家、よく燃えるんだろうか…

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